上肢骨折外傷 | 161件 |
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手根管症候群 | 16件 |
腱鞘炎 | 30件 |
腱損傷 | 18件 |
神経縫合(顕微鏡下) | 8件 |
上肢関節鏡手術 | 4件 |
上肢人工関節・人工骨頭 | 5件 |
手のしびれは日常診療においてよく遭遇する症状です。
しびれの原因は様々ですが、掌側母指から環指橈側にかけてのしびれは手根管症候群である場合が多いです。本疾患は正中神経が何らかの原因で手根管内で絞扼を受け、知覚障害や母指球筋萎縮などを生じ受診されます。原因がはっきりしない特発性が最も多いですが、透析患者さまのアミロイドーシスが原因となることも多くあります。
本疾患の治療方法としては保存的治療(消炎鎮痛薬、ビタミン剤や局所安静など)を第一選択としますが、症状が強い場合や保存的治療が無効であれば手術が選択肢となります。
手術的治療としては従来から行われている手掌を切開して神経を剥離する方法が一般的ですが、当科では奥津法に準じた内視鏡を用いた低侵襲手術(鏡視下手根管開放術:ECTR法)で行っています。
鏡視下手根管開放術は1987年に奥津らが開発、報告したものが始まりで、従来から行われている手掌部皮切による方法やChowらによるtwo portal法と比較してもさらに低侵襲であり、手術時間の短縮や患者さまの早期社会復帰が可能となり、有用な方法と考えています。局所麻酔の手術で、入院の必要はありません。
手指MP関節部の腫脹や圧痛、また指を動かす時の疼痛や弾発現象などの症状がある場合には弾発指の可能性があります。通常はまず保存的治療(外用剤や腱鞘内注射)を行いますが、無効であれば手術を行います。
通常は皮膚を切開して腱鞘を切開しますが、弾発現象が主訴である場合には18G針を用いた経皮腱鞘切開を行うことも可能です。
単なる突き指として受診されますが、放置すれば不安定性が残存し日常生活での支障を生じることもあります。損傷としては母指MP関節靱帯損傷と手指PIP関節靱帯損傷が多いです。
特に母指MP関節靱帯損傷は手を突く際の痛みや、ペットボトルの蓋・ドアノブを回すときの痛みで困ることがあります。
いずれにおいても損傷状態の把握のためにストレス撮影を行い、不安定性があれば手術を行います(母指MP関節では健側差が10度、PIP関節では15度以上を手術適応の目安としています)。
尺骨が橈骨に対して相対的に長い(尺骨plus variance)ために、尺骨頭のTFCCや手根骨(特に三角骨)への衝突が原因で手関節尺側部痛を生じる疾患を尺骨突き上げ症候群と総称します。
先天的なplus varianceによる一次性のものや、骨折などに伴う橈骨の変形による二次性のものがあります。尺骨が相対的に長いことにより尺側手関節にかかるストレスや圧力がかかりTFCC損傷や尺側手根骨関節軟骨損傷、月状骨三角骨間靱帯損傷などを同時に生じることがあります。本症例の外科的治療としては基本的には尺骨短縮術を適応と考えています。尺骨を短縮することで尺骨手根間の除圧を行い、TFCCのテンションを高めることが可能です。短期的な成績を期待するならばDarrach法が選択したり、遠位橈尺関節が重度に障害されておればSauve-Kapandji法が選択されることもあります。
また付随するTFCC損傷に対しては鏡視下部分切除、再建術などを行います。
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